(初回執筆22年10月、23年6月追記・訂正)
※内容に広告・プロモーションを含みます。別にここで購入する全く必要ありませんが。。
USCPA受験が終わって、5ヶ月が立ち、読書の時間をそこそことれるようになった。
転職活動も3ヶ月おきくらいにしたい衝動にかられるが(もはや病気?)、
その欲求が落ち着いたタイミングは読書ができる(書類選考が通るとキャパが取られる笑)。
最近は山崎豊子の『不毛地帯』を読んでいる。5冊の大作だ。
詳細は私の拙い文章で説明するのも心もとないので(笑)、
興味ある場合は、ぐぐってもらって、
今回読んでいて思ったことをメモで記す。
※ちなみにこの執筆時点でドラマ化されていることに初めて知った(笑)
東京商事の鮫島→営業の鏡(?)
主人公のライバルで東京商事の鮫島というてくるが、とても性格が良いと思えないが、
へその緒を切った時から商社マンという設定で、
時流を読み、図々しく、利益の臭いを嗅ぎ分け食い込んでいく人物だ。
夜襲、朝駆けでビジネスを決め、世界中を”泳ぎ回る”。
この人物が憎めない・・(笑)。
自分は現状、メーカーの海外営業からメーカー経理に移ったが、
仮にまた営業をやる時になったら
「彼ぐらいのバイタリティでやれるだろうか」、
と思うくらい、勝手にベンチマークしている人物である(笑)。
もし営業に戻るならば、彼を目指して頑張ろう(←)。
商社マンは母子家庭と思え・・?
小説を読んでいて、そこで出てくる商社マンたちは激務で、
頻繁な出張、頻繁な夜の接待と行った具合で描かれている。
「商社マンの家庭は母子家庭と思え!」と、
本編のどこかで、近畿商事のキャラクターが妻に対して言っていたが、
確かにそれくらい年中、働いていたらそうなるなと思う。
そして、影で支える奥さんも、健気に「頑張ってくださいねあなた」という感じで、
健気に支えるキャラクターもいるにはいるが、
どちらかとうと、
働いて家庭を顧みない(みれない)旦那に対して、不満を醸し出す妻たちの姿は多く描かれている(汗)。
今から30-50年位昔の世界ではあるが、
今も昔も、”ワンオペ”育児は妻にとってはキツイよねぇって改めて実感。
自分も商社に少しの期間在籍した際に、先輩がいっていたが深夜まで働きタクシーで帰るなどはざらだったと言っていた気が・・。
今は時代は変わりつつあるとはいえ、
こういった世界に再び身を投じ、仕事に打ち込みたいという思いももたげてくるが、
その一方、
時代の転換期である今においては、激しく働きつつも、家族との関係の中に幸福をみつける働き方も模索しないとなと思うのである。
泥水をすする
不毛地帯に話を戻して最後に印象に残っている点として、
仕事で”泥水をすする”ことについて。
主人公の壱岐正は高潔な軍人でしたが、
謀略と欲望が渦巻く、切った張ったの戦いの商社の世界で
多くのビジネス的な成功を収める傍ら、辛酸をなめ、苦労を重ね、時には意に反して
手を汚すようなダーティなことにも手を染めながらビジネスを進めます。
そういった激烈な仕事の修羅場の世界を”泥水をすする”という類の表現で形容するシーンが
時々出てきますが、小説の世界に限らずどの世界でも、このようなことはあるでしょう。
ビジネスは相手があってこそであり、他の競合と常に競争する環境にあるのですから、
綺麗に淡々に「やることだけやってはい定時にさようなら」とはならないことが多いはず。
自分の仕事を振り返っても、思い通りに進めせらず、追い込まれながら、現場に張り付いて、
脳漿を絞るように解決策を検討し仕事をした経験は何回かあります。
この”泥水をすする”修羅場の経験の積み重ねがどれだけできるかが、
ビジネスマンとしての自分のキャリアを太いものにしてくれるのだろうとな思います。
今現状、なかなかそういった状況に振り切れず、
キャリア的には経理に”避難”している側面はありますが、
そこで自分を卑下することなく、
やがて来たる勝負の時に備えて牙を研いでいきたいと思う今日この頃です。
拙文ですがお読みいただき、誠にありがとうございました。
本、古い商社マン像も少し念頭に置きつつ、USCPA取得後のキャリアマッピングについて更新しておりますのでご覧いただけますと幸いです。
日本陸軍の参謀だった壱岐正が、シベリア抑留の11年を経て、戦後の関西の総合商社(近畿商事)に入社し、バランスシートも読めない、相場もわからないなど、文字通り”右も左も分からない”状態から、副社長まで上り詰め、世界を股にかけて、激甚のビジネスの世界に身を投じていく話だ。